ポーランドにあるコンビニはポーランド語で“żabka(ジャプカ)”といいます。ポーランドに来たら必ず一度は見かけるであろうし、一度はお世話になるでしょう。日本のコンビニの便利さに慣れてしまっている人にとって、ポーランドのコンビニはどのような感じなのか、これからポーランドに住む予定の方や旅行に来られる方は気になるところだと思います。
私は実際ポーランドに住んでいて、日本のコンビニに近いなと感じたので、比較してみてどういう点が似ているのか、また相違点は何なのかをまとめてみました。
ポーランドのコンビニ“ジャプカ”が日本のと似ているって本当?
まずポーランドにはコンビニは1社だけしかないんですよね。それがżabka(ジャプカ)です。緑の看板が目印で、店舗はビルの1階に入っていることが多く、至る所で見かけます。
田舎や住宅街に行くと一つの建物として店舗を構えているところもあります。ジャプカはどのようなコンビニなのか簡単にまとめてみました。
ポーランドのコンビニ“ジャプカ”とは
ジャプカは1998年創業のフランチャイズのコンビニチェーンです。店舗数はポーランド全体で約9000店舗。ちなみにセブンイレブンは日本国内に約2万店舗あります。ポーランドの国土は32万2,719平方キロメートルですから、単純に計算すると37平方キロに1店舗あるイメージ。日本は国土が37万7900平方キロメートルなので、20平方キロに1店舗あるイメージです。
日本はポーランドより人口は約3倍多いですが、国土的にはジャプカとセブンイレブンの店舗数は2倍弱の差があるという事ですね。日本にはほかのコンビニもたくさんあることを考えると日本がいかにコンビニが多い国なのかが分かりますね。
我が家の近くには徒歩5分圏内に3店舗あります。そのうち2店舗の距離は徒歩1分ほどしか離れていません。さすがに近すぎなのではと思ってしまいます。日本ではセブンイレブンの隣にファミリーマートなど、別のコンビニがほぼ隣!なんてこともありますが、ポーランドでは同じ店舗ですからね。
ポーランドのコンビニでできること
では実際ジャプカではどのようなことができるのか一覧にしてみました。
- ホットスナックが買える
- 野菜や果物、日用品まで買える
- 郵便物の受け取りができる
- コーヒーマシンが置いてある
これを見ると日本のコンビニとだいぶ似ているなと思いますよね。
ホットスナックが買える
日本でもレジ脇に肉まんやフランクフルトなどが売っていますが、ジャプカでもレジ脇でフランクフルトが焼かれていて、温かいホットドッグやパニーニが買えます。日本のコンビニでは新商品が出たり、季節によっておでんなども売られますが、ポーランドのコンビニではさすがにそこまでは優れていないです。
しかし小腹が空いたときに作りたてのホットドッグが食べられるのは嬉しいですよね!
野菜や果物、日用品まで買える
ポーランドのコンビニではスナックや飲み物だけでなく、野菜や果物、日用品まで買えるんです!小さなスーパーみたいですよね!赤ちゃん用のおむつを売っている店舗もあるので、万が一在庫を切らしてしまったらという事を考えるととても安心です。塩や小麦粉、調味料なども種類は少ないですが一通りあります。
ポーランドでは日曜日はスーパーはやっていないので、近くにジャプカがあると安心できます。
郵便物の受け取りができる
ジャプカではポーランドの郵便局poczta polska(ポチタ ポルスカ)と提携しているため、郵便物や小包もコンビニ受け取りができます。ネット通販で買ったものもジャプカ受け取りにできますが、今は宅配ロッカーがものすごく増えたので、あまり利用する機会はないかと思います。ただ、宅配ロッカーに収まらない物とかはコンビニで受け取れるのは便利ですよね。
私は日本にいた頃はネット通販の受け取りはコンビニはが多かったです。本当は宅配ボックスが一番便利ですが、数が少なすぎて宅配ボックスに入らなくて持ち帰りましたとの連絡が何度かありました。今の日本は分かりませんが、宅配ボックスの件ではポーランドの方が便利だと思います。
コーヒーマシンが置いてある
今や日本のコンビニではどこでもコーヒーマシンが置いてあって挽きたてコーヒーが飲めますよね。ポーランドのコンビニでも同様です!コーヒーだけでなく、カフェラテやカプチーノも飲めます。価格と量を以下にまとめてみました。(1PLN=30円で計算しています)
ブラックコーヒー比較 | 量 | 価格 |
ジャプカ | 200ml | 6.5PLN(約195円) |
ジャプカ | 400ml | 8.99PLN(約269円) |
セブンイレブン | 180ml | 102円 |
セブンイレブン | 300ml | 167円 |
量の違いがあるにしてもポーランドのコンビニの方が断然高いですね!ポーランドに住んでいて感じるのは変なものが高い!ポーランドは日本と比べて野菜や果物が本当に安いなと思います。ですが、例えばティッシュは4層で110組入って約300円くらいします。日本のアマゾンではあの鼻セレブでさえ2層200組で約210円ですからね、ポーランドのティッシュの方が断然高いです。
ポーランドのティッシュが高い理由はしっかりしているからなのでしょう。紙ナプキンのような頑丈さがあるので、ちょっとした汚れを拭くのにはもったいないかなと思ってしまうくらいです。
2年ぶりに日本に一時帰国した時には、ティッシュってこんなに薄かったっけ??と戸惑ったほどです。
ポーランドのコンビニと日本のコンビニの相違点
私が気づいたポーランドのコンビニと日本のコンビニの相違点は以下の4つです。
- 24時間年中無休ではない
- 公共料金の支払いなどはできない
- 品質管理は雑
- 電子レンジやポットはない
この中でも一番がっかりするのは24時間年中無休ではないことです。
24時間年中無休ではない。
ポーランドのコンビニは24時間年中無休ではなく、ほとんどの店舗は6時から23時まで。またポーランドではキリスト教の関係から日曜日はほとんどのお店は営業していませんが、ジャプカは店舗によって時間を短縮して営業しています。11時から20時までとか、午前だけなど店舗によってさまざまですが、祝日はジャプカであってもどこも営業していないと言ってもいいでしょう。
旅行に来る方は気を付けたほうがいいですね!特にポーランドのイースターとクリスマスは数日間ほとんどのお店が営業しないと考えたほうがいいです。日本のコンビ二の24時間年中無休は働き過ぎとの指摘もありますが、消費者にとってはありがたいし安心できる存在です。
公共料金の支払いなどはできない
ポーランドのコンビニでは公共料金の支払いはできません。ATMなども設置されていません。
日本ではコンビニで支払いだけでなく手続きなどもできてしまいますからね、コンビニの域をこえています。
品質管理は雑
日本のコンビニでは品質管理が徹底されていますよね。ポーランドのコンビニではたまに賞味期限が切れたものが置いてあったりします。
特にサンドイッチ系はだいぶヨレっとしてるけど大丈夫?という感じの物も置いてあるので、品物はしっかり確認してから買った方がいいです。
電子レンジやポットはない
ポーランドのコンビニには電子レンジやポットはありません。日本のコンビニには必ずありますよね。ポーランドでおにぎり的存在の食べ物はkanapki(カナプキ)と呼ばれるパンに野菜やお肉などが入ったものです。いわゆるサンドイッチですが、パンが食べ応えのあるパンなのでそれだけで結構満足します。
ポーランド人はランチタイムにカナプキを食べて帰宅後にお昼を食べる人も多いようです。それは夕食なのでは?と思いますが、その後もっと遅い時間にがっつり夜ご飯を食べるそうです。国が違えば食事をとるタイミングも違うなんて面白いですよね。ですので、ポーランドのコンビニには電子レンジやポットはあまり需要がないのかもしれませんね。
まとめ
ポーランドのコンビニは他の国と比べて優秀だと思います。日本のコンビニはあまりに優秀過ぎて、営業時間や品質管理などはさすがに劣りますが、日本のコンビニに慣れ過ぎている方もポーランドのコンビニには緊急で何かが欲しい時や外出の際のちょっとした買い出しの点では十分に満足できるのではないでしょうか。
日曜日と祝日も営業してくれるとより良いのですが、これは宗教や働き方の違いの点から仕方ないですね。これからポーランドを訪れる方はぜひ今回の内容を参考にしてみてください。
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