日本では「お客様は神様!」とよく言われますよね。お客様がいてこそ仕事があるのだからと、より丁寧なサービスを心がけます。
しかしポーランドでは愛想があまりない店員さんに出会うこともしばしば。初めて出会った時には、怒らせてしまったかなどソワソワしてしまいます。ただ、これはポーランドと日本の接客の考え方や文化が違うだけ!
今回はそんなポーランドで経験した店員さんとの体験談や、対応で注意すべきことをまとめてみました!
ポーランドでは真顔の店員さんが多いけれどそれが普通
初めてポーランドに来た時に出会ったコンビニの店員さんの真顔の塩対応に驚きました。
一切笑顔がなく、レジをバンバンバンッ、手を台にボンッ!日本だったらお客さんからクレームが入るでしょう。
しかし不思議なことに、そんな一見態度が悪く見える店員さんも「Dzień dobry(ジンドブリィ、こんにちは)」「Do widzenia(ドヴィゼニャ、さようなら)」は必ず言ってくれます。そしてお客さんも必ず同じように返します。
日本であれば店員さんは「いらっしゃいませ」「ありがとうございました」は言うけれどお客さんは言わない方も多いですよね。
お互いに挨拶するのは気持ちいいです!愛想のあまりない店員さんもそう見えるだけで、悪気があるわけでも怒っているわけでもないということに気づきました。
何か質問すれば親切に教えてくれますし、いい人たちばかりです。
本当にやる気のない人はいる?
一見態度があまりよくなく見えても実際はそれが普通という店員さんがほとんどですが、ため息をついながら接客していて、たまに本当にやる気がないように見える店員さんもいます。
しかし、実はこの「ため息をつく」というのは後から説明しますが、悪気はなくポーランドでは店員さんに限らず普通にあることなんです。このことが分かるとため息はあまり気にならなくなるかもしれません。
こちらとしては複雑な気持ちというか、こんなにも感情を表に出しながら接客する人もなかなかいないだろうなと、驚きの方が大きかったです。
ポーランドでは笑顔で話さない人が多い
ポーランド育ちの夫曰く、ポーランドでは意味もなく人に笑顔を見せることはあまりしないとのことでした。笑顔で話しているとヘラヘラしている印象があるというのです。
たまに笑顔で接客している人を見かけます。私はやはり笑顔の方がうれしいなと思いますが、真顔で話すのが普通のようです。
そして話し方でもう一つ驚いたのが、ポーランドではため息をつきながら話す人が多いということです!ため息はつかれた時やあきれた時にするもの。ため息をつきながら話すなんて、こちらとしてはあまり良い気分はしないですよね。
しかし、他の人の会話や親戚が集まった時にもため息をつきながら話している人がいて、「それが普通なんだ!」と気づきました。
もし同じように思っている方がいたら、あなたとの会話のせいではなく、それがポーランドの普通!という事をぜひ覚えておいてください。
店員さんの方が偉い?
スーパーで買い物をしていた時、ほうきで掃除をしている店員さんがいました。私が商品を選んでいると何かポーランド語で話しかけられ、”どいて”のジェスチャーをされました。
別に私が長時間そこにいたわけでもなく、少しの間商品を選んでいただけなのに、その方は掃除の方向を変えるわけでもなく私にどいてと言ってきたのです。
「この状況でお客さんの私がどくのか!」と驚きましたが、ポーランドではそのような体験は何回もあります。ポーランドでは働いている人の方が大事にされている印象があります。
店員さんとお客さんは互いに尊重されている
店員さんが大事にされているなと感じる理由は、ポーランド育ちの夫がよく「そんなこと店員さんに頼まないよ」と言うからです。
例えばレストランで、子供用のお皿とかもらおうとすると夫にそういわれます。店員さんは忙しそうだし、提供されたもので対応しようというのです。日本のレストランであれば必ずと言っていいほど子供用の取り皿やスプーンなど事前に持ってきてくれますよね。
ポーランドではプラスチック製の子供用の取り皿やスプーンがレストランにあることはまずないです!ポーランドでは小さな子連れ外食はどうしているのだろうと思ってしまいますが、私は最近では子供用の割れないお皿やスプーンを持参するようになりました。
このように店員さんの手を煩わせないようにしている点で、働いている人の方が偉いというよりは尊重されているなと感じます。
日本ではお客様は神様!という文化があるので、お客さんが店員さんに対して横柄な態度をとる人も見かけますよね。それはやめてほしいなといつも思います。
ポーランドは店員さんとお客さんがお互いを尊重して対等な関係性というのはいいですよね!
店員さんの対応で困ったときの対処は?
ポーランドでは店員さんは自分の仕事をして過剰サービスはしないという印象があります。それゆえこちらが困ることもたまにあるのでその時にはどのように対処したのかまとめました。
一番感じるのは洋服店でのレジ会計の時です。レジに何人も並んでいるのにレジを担当している人は一人、もう一人は品出しをしているということが頻繁にあります。
日本であればレジに並んでいるお客様を待たせないようにレジを優先しますよね。ポーランドではそのような場合でも品出し担当の人は品出しが仕事だからレジに入るつもりはないという感じです。
柔軟な対応をしてくれないかなといつも思いますが、こういった場合レジのヘルプに入った人は見たことがありません。何ならレジの店員とおしゃべりを始めたりします。「レジをあけてくれ!」と強く思いますが、絶対に開けてくれないんですよね。何度会計待ちの列から離脱したことか。
もし同じような状況になったら、時間に余裕がある場合は待てばよいと思うのですが、急いでいる時には期待しないであきらめることをお勧めします。
休みはきっちりとる
担当を越えての過剰サービスはしないという話をしましたが、ポーランドでは休みや休憩に関しても、働くうえで当然の権利なのだから休憩時間になったらきっちり休憩するという印象です。
空港の窓口での出来事ですが、規格外の荷物は事前に手続きが必要だと言われ窓口付近で待たされたことがあります。やっと夫が手続きを終えて戻ってきたら、窓口の職員は「僕は今から休憩だから、この窓口は閉めます」と立ち去ってしまったのです。
「時間もギリギリになってしまったのに、もう一つの窓口の列に並びなおすということ?」と呆然としてしまいました。隣の窓口の職員に交渉して優先して手続きをしてもらえたので事なきを得たのですが、あわや乗り遅れるところでした。
もちろん休憩もとらずに働いくというのは良くないとは思いますが、時間がきたから休憩ではなく、もう少し柔軟に対応してくれてもいいのにと思った出来事でした。
これらのことからもポーランドは自分の休憩時間を削ってまで仕事をするような過剰サービスはしないということが分かりますね。
確かにルール上はそちらの方が正しいので、このような場合には他の職員がいる場合には交渉しましょう。ポーランドでは同じ仕事でも人によって言っていることが違うことが度々あるので、他の人に助けを求めましょう。
ポーランドで店員さんの対応で気を付けること
ポーランドの店員さんとお客さんとの関係性は日本とは異なるお話をしてきました。
そのなかで店員さんとはどのように接すればよいのでしょうか、私が考える気を付けることを以下に2つ挙げてみました。
挨拶は必ずしよう
ポーランドではどこ行っても店員さんは「Dzień dobry(ジンドブリィ、こんにちは)」と声をかけてくれ、帰るときには「Do widzenia(ドヴィゼニャ、さようなら)」と言ってくれます。
店員さんとお客さんの立場が対等なポーランドでは必ずこの挨拶に応えましょう。でないと失礼ですね。
日本の様なサービスを期待しない
日本はサービス天国と言ってもいいでしょう。前項でも説明したとおり、ポーランドでは自分の仕事の範囲を超えた過剰サービスは基本的にはしませんので、「頼んだら要望を聞いてくれるかな」など期待しないようにしましょう。
郷に入っては郷に従え、店員さんに提供されたサービスに従いましょう。
まとめ
今回はポーランドの店員さんについてとお客さんとの関係性についてまとめてみました。
- ポーランドではあまり愛想がない店員さんに出会うが普通にいい人ばかり。
- ポーランドでは笑顔で話すのをヘラヘラしていると考える人が多い
- 店員さんとお客さんが同等の立場
- 過剰サービスはしないので期待しない
- 店員さんとの挨拶は必ずしよう
日本の「お客様は神様」という文化に慣れてしまうと、ポーランドに来た時戸惑ってしまいますよね。お客さんと店員さんがお互いを尊重して、お互いに軽く挨拶をするということで私はポーランドの方がレストランでも買い物時でもどこかさわやかな気分になります。
ぜひ皆さんもポーランドに来た際には真顔の店員さんにも挨拶をしてみてください!
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