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「ポーランドって子育てしやすいの?」
これは、私が日本の友人からかなりよく聞かれる質問です。
実際にポーランドで子育てをしていると、日本との違いに驚くことがたくさんあります。特に感じるのが、子育て家庭への経済的支援の多さです。
児童手当の「800+」をはじめ、保育園補助、産休・育休制度など、家族向けの支援がかなり充実しています。
この記事では、2026年時点のポーランドの主な子育て支援制度を、日本人目線でわかりやすくまとめます。
「これからポーランド移住を考えている」
「駐在・国際結婚で子育て予定」
「現地のリアルな制度を知りたい」
そんな方の参考になれば嬉しいです。
※記事内の円換算は、2026年5月時点の為替1PLN≒43円で計算しています。
※本記事の給付金額・申請条件は2026年5月時点の情報です。制度変更が頻繁なため、申請前は必ずZUS公式サイト(zus.pl)またはEmp@tiaポータルで最新情報をご確認ください。
ポーランドは子育て支援がかなり手厚い

私が最初に驚いたのは、ポーランドは「子どもがいる家庭への前提」が日本より強いことでした。
スーパーやショッピングモールには:
- 授乳室
- ファミリートイレ
- ベビーカー優先設備
- 子ども用プレイスペース
などがかなり整っています。
私自身、ポーランドで出産育児をしていて、ベビーカーを押してレジに並んでいると、「先にどうぞ」と言われたり、「あなたは小さい子がいるんだから、先に行っていいのよ」と声をかけてもらえることが多々あります。
また、公共交通機関でもベビーカーで乗り込もうとすると周りの方が積極的に場所を空けてくれます。
日本ではベビーカーは煙たがれることがあるので、ポーランドは本当に子連れに優しいなと驚きました。
さらに経済面でも、毎月支給される児童手当があります。
主な支援制度一覧

主な支援制度一覧は以下の表をご覧ください。
| 制度名 | 内容 | 金額目安 |
|---|---|---|
| 800+ | 児童手当 | 月800PLN/子 |
| Aktywnie w żłobku | 保育園補助 | 最大1500PLN |
| Dobry Start | 学用品支援 | 年300PLN |
| Kosiniakowe | 育児休業給付 | 月1000PLN |
2026年現在、物価上昇はあるものの、これらの制度のおかげでかなり助かる家庭も多いです。
800+(旧500+)制度とは?

ポーランドの代表的な子育て支援が「800+」です。
以前は「500+」という名前でしたが、現在は金額が増額されています。
”800+制度”は、18歳未満の子ども1人につき、毎月800PLNが支給される制度です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 給付額 | 月800PLN(約3万4400円)/子ども1人あたり |
| 対象年齢 | 0〜17歳(18歳の誕生日の前日まで) |
| 所得制限 | なし(完全普遍給付) |
| 課税 | 非課税(他の給付受給資格の計算にも算入されない) |
| 申請先 | ZUS(社会保険庁)オンライン or ネットバンキング |
| 給付期間 | 毎年6月1日〜翌年5月31日(年度制) |
月800PLNというのが日本円でどれくらいかというと、ポーランドの物価感覚では「子ども1人の食費の大半がカバーできる額」くらいのイメージです。
子どもが2人いれば月1,600PLN(約6万8800円)が毎月口座に振り込まれる計算になります。
在住日本人・外国人は受給できる?2026年の新条件
。これまでは在留資格さえあれば比較的シンプルに申請できたが、2025年9月に成立した改正法により、非EU圏の外国人(日本人含む)には新たな条件が加わりました。
2026年6月以降の主な要件(非EU外国人)
- ポーランド国内に合法的に在住していること
- 有効な就労許可または事業登録(CEIDG)を持っていること
- ZUSによる毎月の就労確認に対応できること
- 子どもがポーランドの教育制度に参加していること(幼稚園・学校への在籍)
ただし、以下のケースは就労要件が免除される:
- 子どもがポーランド国籍を持っている場合
- 子どもに障害があり障害認定を受けている場合
📌 実務上のポイント:子どもがポーランド国籍を持っている場合、外国人の親でも就労要件なしで受給できます。
ポーランド人配偶者との間に生まれた子どもがいる家庭は、まず子どもの国籍確認から始めると良いとおもいます。
オンライン申請の手順
申請はすべてオンラインで完結します(窓口申請は廃止済み)。
- Profil Zaufanyを取得する(電子政府ポータルの認証アカウント)
- ZUSのポータルサイト(PUE ZUS)にログイン
- 「Rodzina 800+」の申請フォームを記入
- 子どもの出生証明書などの書類を添付(外国語の書類は認定翻訳士による日本語訳が必要)
- 申請確認書をダウンロード・保存
認定翻訳士による日本語訳ご希望の方は、お問い合わせフォームよりご連絡ください。
Aktywny Rodzic(アクティブヌィ ロジツ)制度とは?

「アクティブ親プログラム(Aktywny Rodzic)」という制度は、12〜35ヶ月の子どもを持つ親を対象に、保育園あるいは自宅保育の支援金を給付するという制度です。
※800プラスとの併給が可能。
①保育園補助「Aktywnie w żłobku(アクティブニエ ヴ ジュウォプク)」
「Aktywnie w żłobku」は保育施設に通わせている親向けの保育費補助です。
給付金は保育施設のコスト補填という形で支払われ、子どもが通う施設の口座に直接振り込まれる仕組みとなっています。
上限は通常の子どもで月1,500PLN、障害認定を受けた子どもは月1,900PLNまで。就労の有無は問わないため、専業主婦(夫)や学生でも申請できます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 給付額 | 月最大1,500PLN(障害児は月最大1,900PLN) |
| 対象年齢 | 12〜35ヶ月(入園困難な場合は最大47ヶ月まで延長可) |
| 対象施設 | 保育施設(żłobek)・保育クラブ(klub dziecięcy)・保育士(dzienny opiekun) |
| 就労要件 | なし |
| 所得制限 | なし |
| 支払い先 | 親の口座ではなく施設の口座に直接振込 |
| 申請先 | ZUSオンライン(2024年10月〜受付開始) |
実際の計算イメージ
たとえば保育施設の月額が1,800PLNの場合、補助上限1,500PLNが施設に振り込まれるため、親の実質負担は300PLNだけになります。月額が700PLNの格安施設なら、費用の全額が補助される計算だ。
①自宅保育補助「Aktywnie w Domu(アクティブニエ ヴ ドム)」
「Aktywnie w Domu」は通称「在宅育児給付」、自宅で子どもを育てている親向けの制度で、保育施設を使わない家庭のセーフティネットと位置づけられています。
月500PLNが支給され、給付期間は最大24ヶ月。12〜35ヶ月の子どもを自宅で育てていれば給付金がもらえます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 給付額 | 月500PLN(約1万7,500円) |
| 対象年齢 | 12〜35ヶ月(最大24ヶ月間受給) |
| 就労要件 | なし(無職でも学生でも可) |
| 所得制限 | なし |
| 障害児の場合 | 同額500PLN(障害があっても変わらない) |
| 支払い先 | 親の口座に直接振込 |
| 申請タイミング | 子どもが12ヶ月を迎えた月から申請可能 |
💡 在住日本人向けポイント:夏休みなどで日本に一時帰国する月は保育施設を休ませるケースも多いです。そういった月は「在宅で」に切り替えることで、給付を途切れさせずに受け取れる可能性があります。
ただし同じ月に複数の給付を重複して受け取ることはできません。
Dobry Start(ドブリィ スタルト)制度とは?

「Dobry Start」は学用品購入を支援する、毎年もらえる年1回の給付金です。
日本の「就学援助」に近いイメージですが、こちらは所得制限なしで全家庭が対象という点が大きく異なる点です。
学校に通う7〜20歳の子どもがいる家庭に年300PLNが支給され(障害のある子どもは24歳まで対象)非課税で、収入に関係なく全家庭に支給される。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 給付額 | 年300PLN(約1万500円)/子ども1人あたり |
| 対象年齢 | 7〜20歳(障害児は24歳まで) |
| 所得制限 | なし |
| 課税 | 非課税 |
| 申請期間 | 毎年7月1日〜11月30日 |
| 受け取り時期 | 7〜8月申請→9月末までに振込、9〜11月申請→申請から2ヶ月以内 |
| 申請先 | PUE ZUS・mZUSアプリ・Emp@tia・ネットバンキング |
外国人・日本人への適用について
2025年6月以降、800+と同様に、Dobry Startもポーランドの教育制度(幼稚園・学校・在宅教育)に参加している子どもが対象となりました。
インターナショナルスクールのみに在籍している外国人の子どもは注意が必要です。
Becikowe(ベツィコヴェ)制度とは?【出産一時金】

「Becikowe(ベツィコヴェ)」は出産を機に一度だけもらえる「出産お祝い金」的な制度です。
ただし、所得制限がある唯一の主要給付です。
子ども1人あたり1,000PLN(約3万5,000円)の一時金。双子なら2,000PLN、三つ子なら3,000PLNと子どもの人数分支給されます。所得制限があり、世帯の月収が1人あたり1,922PLN(純収入)以下の家庭が対象です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 給付額 | 1,000PLN/子ども1人(双子なら2,000PLN) |
| 所得制限 | 世帯月収1,922PLN/人以下(超えると対象外) |
| 課税 | 非課税 |
| 受給条件① | 世帯の所得が基準以下であること |
| 受給条件② | 母親が妊娠10週目以降から出産まで医療機関で定期健診を受けていること |
| 申請期限 | 出産から12ヶ月以内(期限超過で権利消滅) |
| 申請先 | 市区役所・社会福祉事務所(MOPS/GOPS)またはEmp@tiaポータル |
⚠️ 日本の出産育児一時金(50万円)との二重取りは認められない可能性が高いです。日ポ両国間の社会保障協定の詳細は申請前に確認しておきましょう。
日本円とポーランドズウォティの両替については、Wiseを使う方法が一番レートが良くおすすめです。Wiseについては以下の記事をご覧ください。
👉Wiseカードのメリット・デメリットと使い方
Kosiniakowe(コシニャコヴェ)制度とは?【育児休業給付】

「Kosiniakowe(コシニャコヴェ)は」「雇用保険に入っていないから育休給付がもらえない」という人のための制度。
もともとポーランドでは、会社員のみ雇用保険(ZUS)経由の産前産後給付が受け取れる仕組みでしたので、学生・フリーランス・無職の親は制度の外に置かれていました。
それを補うために設けられたのがコシニャコヴェで、名前は導入時の労働大臣・コシニャク=カミシュ氏の名前に由来しています。
給付額は月1,000PLN(約4万3000円)、52週間にわたって支給されます。所得制限はなく、無職であっても受け取れます。非課税で手取り額がそのまま支給されます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 給付額 | 月1,000PLN(約3万5,000円) |
| 給付期間 | 52週間(約1年)/双子なら65週、三つ子以上はさらに延長 |
| 所得制限 | なし |
| 課税 | 非課税 |
| 対象者 | 無職・学生・フリーランス(雇用保険未加入)・民法上の契約労働者など |
| 申請先 | 市区役所・MOPS・Emp@tiaポータル |
| 申請期限 | 出産後3ヶ月以内に申請すれば出産日に遡って支給 |
【受け取れる人のチェックリスト】
以下の条件に当てはまる方は受給できる可能性が高い:
- ✅ 無職(ハローワーク登録の有無は不問)
- ✅ 学生・博士課程在籍中
- ✅ 業務委託・請負契約で働いており雇用保険未加入
- ✅ 自営業者だが傷病保険(ubezpieczenie chorobowe)に任意加入していない
- ❌ 会社員で産前産後給付(zasiłek macierzyński)を受け取っている→対象外
- ❌ 夫婦のどちらかが雇用保険の産休給付を受けている場合、もう一方はコシニャコヴェ不可
申請期限・遅延ペナルティ一覧表

各制度の申請期限・遅延ペナルティを以下の表にまとめました。
| 制度 | 申請期限 | 遅延した場合のペナルティ |
|---|---|---|
| 800プラス(新生児・新規) | 出生から3ヶ月以内 | 期限内なら出生日に遡って支給。3ヶ月を超えると申請月からの支給となり、遡及分を永久に喪失 |
| 800プラス(毎年の継続申請) | 毎年4月30日までが最優先 | 5〜6月申請→6月分から遡及支給あり。7月以降は申請月からのみ支給となり、前月分を喪失 |
| Aktywnie w żłobku | 保育施設入所から2ヶ月以内 | 2ヶ月を超えると申請月からの支給になり、入所日への遡及不可 |
| Aktywnie w Domu | 子どもが12ヶ月になった月から申請可(即申請推奨) | 申請した月からの支給のみ。遡及なしのため、申請が遅れた月数分の給付を丸ごと喪失 |
| Dobry Start | 毎年7月1日〜11月30日 | 12月以降は受付完全終了。その年の300PLN給付を丸ごと逃す(翌年度への繰り越し不可) |
| Becikowe | 出産から12ヶ月以内 | 期限超過で権利が完全消滅。延長・猶予なし |
| Kosiniakowe | 出産後3ヶ月以内が理想 | 3ヶ月以内なら出産日に遡及支給。超えると申請月からのみとなり、遡及分を永久に喪失 |
⚠️ 800プラスは「新規申請」と「継続申請」でルールが別物という点が最も間違いやすいポイントです。
新生児の場合、出生から3ヶ月以内に申請すれば出生日に遡って支給されます。
一方、継続申請では4月30日までに申請すれば6月から途切れなく受給できますが、たとえば8月に申請した場合、受給開始は8月からとなり、6〜7月分の補償はありません。
「制度を知っていたのに申請を忘れた」というのが、在住日本人から最も多く聞くもったいない話です。出産や子どもの誕生日を起点として、スマートフォンのカレンダーに申請リマインダーを設定しておくことを強くすすめします。
在住日本人・外国人の申請実務ガイド

在住日本人・外国人の申請実務ガイドです。
申請前に準備すること
- PESEL番号の取得(外国人登録番号。すべての行政手続きの起点になる)
- Profil Zaufany(プロフィル・ザウファニ)の取得(電子政府ポータルへのログイン認証)
- ポーランド国内の銀行口座開設(給付金の振込先として必須)
必要書類一覧
| 書類 | 備考 |
|---|---|
| パスポート | 現物と写し |
| 在留許可証(Karta Pobytu) | 有効なもの |
| 子どもの出生証明書 | 外国発行の場合は認定翻訳士による翻訳+必要に応じてアポスティーユ |
| 就労証明(2026年〜必須) | 雇用契約書またはCEIDG登録証明 |
| PESELを証明する書類 |
日本で発行した書類(出生証明書など)は、認定翻訳士(tłumacz przysięgły)による翻訳が必要で、翻訳費用は書類1枚あたり100〜200PLN程度が相場です。
当ホームページのお問い合わせフォームよりご連絡いただければ、翻訳士をご紹介することも可能です。
まとめ|ポーランドの子育て支援制度はかなり充実している
実際に暮らして感じるのは、ポーランドは「子どもがいる家庭」をかなり支える国だということです。
特に:
- 800+
- 保育補助
- 育休制度
などは、日本と比較してもかなり手厚いと感じます。
もちろん:
- ポーランド語
- 手続き
- 医療
など大変な面もありますが、子育てしやすい環境は確実にあります。
これからポーランドで子育て予定の方の参考になれば嬉しいです。
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